硝子の瞳

長文ばかりの語りです。でも、こうしてるといい感じ。沼がたくさんで葛藤もあるけどね

【illust】創作:今にも残っている記憶

現代美術や東洋美術であれその由来があったように話す男がいた。

その男は世界じゅうの美術館の前のオブジェや名もなき芸術家の展示をしているギャラリー、アトリエや古物商や宝石をグルグルと回っている。

その男の名前は明かされないままだった。

ある人によれば・・・伯爵?という呼び名があるそうだ。姓名名前は知らない。

とある街に住む女の子は学校帰りの美術館でその男の存在を知った。

そう、子供の時で、まだ外の世界が広い広いと感じる頃合いだったか。

話を聞いたお礼にカメラを授かった。「うつくしい物を撮るといい」という言葉を残し

その女の子は大きくなり、学校を卒業し社会へ飛ぶまでになった。

カメラで残したのは自分が住んだ街の風景。

映ったものは・・・

美しい花が舞うように散り、

見たことのない生き物が飛び交い、

蒸気で動く美術館が街を練り歩く風景が映されていた。

 

 

かれはなぜこの女の子にカメラを渡したのか。

かれはいったいどこの人なの?フィルムは無限に無限にある。

 

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